湿気にご注意!お着物の保管方法

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着物

日本の伝統衣装である「着物」。その優雅さや美しさは、時を超えて人々を魅了し続けています。しかし、そんな繊細なお着物には、大敵が存在します。――それが「湿気」です。

これからの梅雨時期や夏場の高湿度、あるいは通気の悪い押し入れなど、お着物を取り巻く環境は決して優しいものばかりではありません。湿気は、カビ・変色といった様々な劣化の原因に直結します。

今回は、そんな湿気からお着物を守るための保管方法について、着物専門店としての知識をもとにご紹介いたします。


■ なぜ湿気がお着物にとって危険なのか?

結露

お着物は、主に「絹(シルク)」で作られています。絹は非常にデリケートな天然素材であり、湿度が高すぎると次のようなトラブルが起こりやすくなります。

  • カビの発生
     湿気がカビの発育を促進させてしまいます。帯も表面上は見えずとも、中の帯芯にカビが発生してしまうケースが
  • 変色・シミ
     湿気とともに汚れが酸化し、黄変やシミを引き起こす場合があります。
  • においの発生
     カビ臭やこもったにおいが、お着物に移ってしまうことも。

つまり、「湿気」は美しいお着物を台無しにする危険因子。保管の方法次第で、ずっと着ることができるお着物が着れなくなってしまうことも。


■ お着物を湿気から守る基本の保管ポイント

ポイント

1. しっかり乾かしてから保管する

まず一番大切なのが「湿気を持ち込まないこと」。着用後、すぐに畳んでしまうのはNGです。

お着物を着た日は、必ず以下のステップを行いましょう。

  • 陰干しする:直射日光を避け、風通しのよい室内で半日ほどハンガーに掛けて干します。帯や長襦袢も同様に。
  • 汗をよく飛ばす:とくに襟・袖・背中など汗がつきやすい部分に注意。

干し終わったら、折りジワを整えて丁寧に畳み、収納します。

2. 保管は「たとう紙」に包んで

着物専用の「たとう紙(文庫紙)」に包むことは、湿度調整と通気性の面で非常に効果的です。

  • 必ず清潔な新しいたとう紙を使用
  • 一着ずつ丁寧に包む
  • 半年〜1年を目安に新しいものに交換

たとう紙には湿気を吸収してくれる性質があるため、保管中の湿度を調整してくれます。また、たとう紙は湿気により茶色いポツポツとした変色が起こることがあります。見かけたら必ず交換しましょう。

3. 収納場所の選び方

理想的なのは、「風通しが良く、乾燥した場所」です。以下のようなポイントに注意してください。

  • 押し入れなら、上段がおすすめ(湿気は下にたまりやすいため)
  • クローゼットなら除湿剤を一緒に入れる
  • 直射日光や蛍光灯が当たらない場所
  • 密閉しすぎない、適度な通気がある収納

桐の箪笥(たんす)は、吸湿・防虫効果もあり、昔から最適な保管家具とされてきました。

4. 定期的な点検と虫干し(むしぼし)

年に1〜3回、晴れた日を選んでお着物を「虫干し」することも重要です。

  • 7月下旬〜8月下旬、 9月下旬〜10月上旬、1月下旬〜2月上旬の虫干しがおすすめ
  • 朝10時〜午後3時頃まで、日陰の室内で風を通す
  • たとう紙を開けて中を確認、変色やにおいがないかチェック

お着物の状態を定期的に確認することで、トラブルを未然に防ぐことができます。


■ 湿気対策アイテムを上手に活用!

お着物の保管をより安心・安全にするために、次のようなアイテムを併用するのもおすすめです。

  • 除湿シート(シリカゲル系):着物の下や収納箪笥の中に敷いて湿気を吸収。
  • 防カビ剤・防虫剤(無香料タイプ):香りが移らないものを選びましょう。
  • 着物ハンガー:乾燥時に便利な専用ハンガー。袖丈の長さに対応しているものを。

※いずれも年に一度の交換が目安です。梅雨入り前にチェックするのが理想的。


■ クリーニング等サービスの活用もおすすめ

クリーニング

大切なお着物を長くきれいに保つためには、専門業者によるケアも有効です。

  • 着物クリーニング(丸洗い)
  • シミ抜き・カビ取り

きもののいわきでは、上記に加え着用、ご保管の際安心な撥水・防虫・防カビもご用意しております。思い出の詰まったお着物を次の世代へ引き継ぐためにも、定期的なプロの点検が安心です。


■ まとめ|美しさを保つコツは「湿気対策」

いかがでしたか?
お着物の魅力を長く楽しむためには、「湿気を防ぐ」ことが何よりの基本です。

  • 着用後は必ず陰干しして湿気を飛ばす
  • たとう紙+除湿アイテムでしっかり保管
  • 年に数回は点検・虫干しを
  • 必要に応じてプロの力を借りる

お着物は、一着一着に思い出や歴史が込められた大切な存在です。日頃の丁寧なお手入れが、数十年後も美しい姿で残すための鍵となります。

これから夏に向けて湿度が高くなる季節。ぜひこの機会に、お手元のお着物の保管状態を見直してみてはいかがでしょうか

きもののいわき

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