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成人式の振袖選び。
お嬢様にとっては、一生に一度の大切な衣装選びです。
そしてお母様にとっても、娘さんの晴れ姿を考える大切な時間ではないでしょうか。
実際に振袖選びのお手伝いをしていると、こんな場面があります。
「私はこの色が似合うと思う」
「でも、本人はこっちが好きみたいで……」
「せっかくだから、もう少し華やかなものを選んだら?」
「本人が気に入っているなら、それでいいんじゃない?」
振袖選びでは、親子それぞれに「こうしてほしい」という気持ちがあります。
お母様は長く残るものだからこそ、失敗してほしくない。
お嬢様は、一生に一度だからこそ自分が本当に着たい振袖を選びたい。
どちらも間違っているわけではありません。
では、成人式の振袖選びで、親はどこまで意見を言うのが良いのでしょうか。
今回は、振袖専門店で多くのお嬢様とご家族を見てきた立場から、親子で後悔しないための「ちょうどいい距離感」について考えてみたいと思います。
お母様が意見を言いたくなるのは当然です

まず最初にお伝えしたいのは、
お母様が振袖選びに意見を言うことは、決して悪いことではありません。
むしろ、娘さんのことを大切に思っているからこそ、いろいろなことが気になるのだと思います。
「せっかくなら似合うものを選んでほしい」
「成人式は一度しかないから、後悔してほしくない」
「写真に残るから、ちゃんとしたものを選んでほしい」
「自分が昔着物を着た時の経験も参考にしてほしい」
こうした気持ちは、とても自然なものです。
特に振袖は普段のお洋服とは違い、価格も決して安いものではありません。
簡単に買い直せるものではないからこそ、慎重になるのは当然です。
ただ、ここで大切なのが、
「アドバイス」と「決定」の違い
です。
「意見を言う」のと「決めてしまう」のは違う

お母様が、
「この色も似合いそうだね」
「こっちの柄も素敵じゃない?」
と伝えることは、振袖選びの大切な会話です。
一方で、
「こっちの方がいいから、これにしなさい」
となってしまうと、お嬢様の気持ちが置いていかれてしまうことがあります。
もちろん、予算などご家族で決めておくべきこともあります。
しかし、振袖の色や柄、コーディネートについては、お嬢様自身の「好き」という気持ちも大切にしたいところです。
成人式当日に実際に振袖を着るのは、お嬢様ご本人だからです。
振袖選びで一番避けたいのは、
「本当は別の振袖が着たかった」
という思いを残してしまうこと。
だからこそ、お母様の意見は「答え」ではなく、選択肢を増やすためのアドバイスとして伝えるのがおすすめです。
では、親は何を基準に意見を言えばいい?

ここが難しいところです。
「好きなものを選ばせてあげたい」
と思っていても、親として気になることはあります。
そんな時は、単純に「こっちの方が好き」ではなく、次のような視点から話してみると良いでしょう。
①似合っているか
「赤が好きだから赤」
だけではなく、
「この赤、顔映りがきれいだね」
という見方です。
同じ赤でも、明るい赤、深い赤、ワイン系、朱赤など、さまざまな色があります。
お嬢様の好みを尊重しながら、似合う色を一緒に探すことができます。
②成人式当日の雰囲気に合っているか
成人式は地域によって会場の雰囲気もさまざまです。
「どんな場所で着るのか」
「どんな写真を残したいのか」
という視点から考えるのも大切です。
③長く見ても好きでいられそうか
流行を取り入れるのも素敵ですが、
「数年後に写真を見返した時にも好きだと思えるか」
という視点もあります。
ここは人生経験のあるお母様だからこそ伝えられる部分かもしれません。
お母様におすすめしたいのは「否定」より「質問」

振袖選びで親子の会話を良くする方法として、ぜひおすすめしたいのが、
否定するのではなく、質問すること。
例えば、
「その振袖のどこが好きなの?」
と聞いてみる。
すると、
「色が好き」
「柄がかわいい」
「SNSでこういう雰囲気を見ていて好きだった」
など、お嬢様なりの理由が出てくることがあります。
それを聞いてから、
「じゃあ、帯をもう少し大人っぽくしたらどう?」
「この色の帯締めを合わせたらもっと好きになりそうじゃない?」
と話してみる。
これなら、親が一方的に否定するのではなく、お嬢様の「好き」を軸にコーディネートを一緒に考えることができます。
実際、振袖選びではこうした会話から素敵なコーディネートが生まれることがたくさんあります。
「それ、似合わないんじゃない?」は少し待ってみる
親子で振袖選びをしていると、
「その色は似合わないんじゃない?」
と言いたくなる瞬間もあるかもしれません。
でも、できればその一言は少しだけ待ってみてください。
振袖は、洋服とは違います。
普段なら選ばないような色でも、帯や重ね衿、帯締めなどを合わせることで、驚くほど印象が変わることがあります。
例えば、
「黒は似合わないと思っていたけど、顔周りに明るい色を入れたらすごく似合った」
「白は地味だと思っていたけど、金彩や小物を合わせたら華やかになった」
ということも珍しくありません。
だからこそ、振袖選びでは実際に羽織ってみることが大切です。
写真で見るのと、実際に顔の近くに振袖を合わせるのとでは、印象が全く違うことがあります。
お父様・お母様の「成人式」と今の成人式は違う

お母様が成人式を迎えた頃と、現在のお嬢様たちの振袖事情は少しずつ変わっています。
昔ながらの古典柄が今も人気である一方、
くすみカラーやモダン柄、レース小物、ブーツなど、現代らしいコーディネートも増えています。
ヘアスタイルも大きく変わりました。
昔は華やかにまとめたアップスタイルが多かったものが、今では編みおろしやタイトヘアなど、さまざまなスタイルがあります。
「昔はこうだった」
という経験はもちろん大切です。
ただ、それをそのまま今のお嬢様に当てはめる必要はありません。
むしろ、
「私の時代はこうだったけど、今はどんなのが人気なの?」
と聞いてみるのもおすすめです。
お嬢様から流行を教えてもらう。
お母様から着物について教えてあげる。
そんな関係で振袖選びをすると、親子の時間そのものが楽しくなります。
親が決めていいこともある
ここまで「本人の気持ちを大切に」とお話ししてきましたが、何でもお嬢様だけで決めればいいというわけではありません。
特に、
予算
については、ご家族でしっかり話しておくことが大切です。
振袖そのものだけでなく、前撮り、美容、髪飾り、小物など、成人式にはさまざまな費用がかかります。
そのため、最初にご家族で予算の目安を決めておくと、振袖選びもスムーズです。
「好きな振袖を選んでいいよ」
と言われた後に、
「でも、この金額は高すぎる」
となってしまうと、お嬢様も困ってしまいます。
だからこそ、
予算は親子で共有する。
その中で、
色や柄、コーディネートは本人の希望をできるだけ尊重する。
という分け方がおすすめです。
実は「全部任せる」ことも、お嬢様を困らせることがあります
一方で、
「あなたが好きなものを全部決めていいよ」
と完全に任せてしまうのも、実は難しい場合があります。
振袖は選択肢が多いからです。
色、柄、帯、小物、髪飾り……。
初めて振袖を見るお嬢様にとっては、
「どれが自分に似合うのか分からない」
ということもあります。
そんな時のお母様の、
「私はこっちが好き」
「この色、似合ってるよ」
という一言が、お嬢様にとって大きなヒントになることがあります。
つまり、
口を出しすぎないことよりも、必要な時に一緒に考えてあげること。
それが、ちょうどいい距離感なのかもしれません。
振袖選びで大切なのは「正解」より「納得」
振袖には、
「この色が一番人気」
「この柄が流行っている」
というものはあります。
しかし、すべてのお嬢様にとっての正解が同じとは限りません。
ある方にとっては赤い古典柄が最高の一着でも、別の方にとってはシンプルな白い振袖が最高かもしれません。
大切なのは、
「この振袖を着たい」
と本人が思えること。
そして、お母様も、
「この振袖なら娘が成人式を楽しめそう」
と思えること。
親子それぞれが納得できる一着を見つけることが、何より大切です。
振袖選びは「親子の思い出」にもなる

成人式は、お嬢様の人生の節目でもあります。
そして、お母様にとっても
「娘がこんなに大きくなったんだ」
と実感する瞬間ではないでしょうか。
振袖選びの時、
「この色、昔から好きだったよね」
「小さい頃はピンクばかり選んでいたよね」
そんな会話が生まれることもあります。
振袖そのものだけでなく、
親子で一緒に選んだ時間
も、きっと思い出になります。
だからこそ、振袖選びを「どちらの意見を通すか」という勝負にしてしまうのは少しもったいないことです。
お嬢様の「好き」と、お母様の「似合ってほしい」。
その両方を大切にしながら、一緒に一着を探してみてください。
まとめ|親の役割は「決める人」ではなく「一緒に考える人」
成人式の振袖選びで、お母様が意見を言うことは決して悪いことではありません。
大切なのは、
「親が決める」のではなく、「親子で納得できる一着を探す」
ということです。
お嬢様が迷っている時には、アドバイスをする。
似合う色を一緒に探す。
予算についてはしっかり伝える。
そして最後は、お嬢様自身の「これが着たい」という気持ちを大切にする。
そんな距離感が、親子にとって後悔の少ない振袖選びにつながるのではないでしょうか。
振袖選びでは、最初から「これ!」と決めて来店される方ばかりではありません。
「何色が似合うか分からない」
「娘と好みが違う」
「親子で意見がまとまらない」
そんな状態からご相談いただくこともあります。
きもののいわきではお嬢様だけでなく、ご家族のお話も伺いながらお一人おひとりに合った振袖コーディネートをご提案しております。
お嬢様の「好き」と、お母様の「こうなってほしい」。
どちらも大切にしながら、成人式当日に笑顔になれる一着を一緒に見つけてみませんか。
振袖選びそのものが、親子にとって素敵な思い出になるよう私たちもお手伝いさせていただきます。
きもののいわき
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